1/3ﾍﾟｰｼﾞ目 『夏の風物詩』Ver．ディーノ 「ヤダ、雨降ってるよ、ディーノ。」 今日は久しぶりのオフ。 ２人で街まで出た。 ランチをして、買い物をして、お茶をして、また買い物をして。 これから夕日でも見に行くか・・・と店から出てみるとこの夕立。 ザーザーと降りしきる雨に、店の入り口で立ちすくんだ。 「夕日は無理そうだね・・・。」 残念そうに呟く彼女の頭をポンとたたく。 『俺、車回してくるな。 濡れないようにして待ってろよ？』 そう言い残し、愛車のフェラーリを取りに、雨の中を走った。 『お待たせ。 ちょっとドライブでもすっか？ 雨の中、走るのも結構楽しいもんだ ぜ。』 店先で待つ彼女を乗せ、雨の中をドライブ。 「どこ行くの、ディーノ？」 『ん、内緒、内緒。 もうすぐ着くから目、閉じて？』 「目？」 『いいから、いいから、な？』 目を閉じるよう促してから数十秒。 ほら、計画通り。 『・・・よし、いいぜ、目開いても。』 彼女の目の前に広がったのは、雨が止んだ空と、真っ青な海。 そして、そこには・・・見事なほどの虹。 「すっごーい、虹！」 さっきまで残念そうにしていた彼女の顔が、ウソみたいに晴れた。 『もうしばらくしたら、夕日も見られると 思うぜ。 とりあえず、浜辺まで下りるか。』 「うん！」 心から楽しそうに笑う彼女を見て、今日も幸せを分けてもらった気がした。 <夕立の後には虹がかかるから> お題配布元：原生地 様 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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