1/2ﾍﾟｰｼﾞ目 『夏の風物詩』 Ver．メロ ミーン。 ミーン。 ミーン。 カチャ。 腰につけてある銃に手を伸ばし、引き金を引く。 「ちょっ、メロ！ 何するつもり！？」 『打ち落とす。』 「ダメだって、そんなことしちゃ。」 このやりとりも、もう何度目だろう。 日本での生活には随分慣れた。 だけど、この「蝉」ってやつは、どうも俺をイラつかせる。 「風流なのがわかんないかなぁ、メロ は。 「ザ・日本の夏」って感じなのに。」 『わかんねぇ、わかりたくもねぇ。』 「もう、ワガママなんだから。 じゃ、とりあえず窓閉めて、エアコン かけようよ。 そしたら蝉の声もそんなに聞こえない でしょ。」 そう言いながらこいつは、窓を閉めたりドアを閉めたり、部屋中をうろつき出した。 「ちょっと、メロも手伝ってよ！ メロの為にやってるんだから。」 『・・・ちっ、面倒だな。』 「あっ、また舌打ちした。 舌打ちしちゃダメだっていつも言って るでしょ？」 『・・・。』 未だ部屋をうろつくこいつの腕をグイっと掴んで、バランスを崩してやると、そのまま俺の胸に倒れこんだ。 「ちょっ、メロ！？」 『ったく。 蝉みたいにギャーギャー喚きやがっ て。 ちょっとは静かにできねぇのか？』 そう言って、強引にキスをした。 「・・・。」 驚くほど静かになったこいつに苦笑い。 な？ たまには静かにするのも悪くねぇだろ？ <蝉時雨を風流と思えるほど大人ではなく> お題配布元：原生地 様 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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