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ディーノ・スクアーロ・ザンザス 『She has a cold』
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<拍手お礼>


『She has a cold』 Ver.ディーノ







『なぁ、そろそろこっちで一緒に住まねぇ

 か?』




「無理だよー。」




『遠すぎるだろ、日本とイタリアだなん

 て。

 会いたいときに会えねぇし。』




「んー、それはそうだけど。」




ディーノと付き合い始めてもうすぐ1年。




最近「イタリアで一緒に住もう。」とよく言われる。




もちろんそれは嬉しい。




毎日一緒にいられるし、時差に悩まされることもないし。




でも・・・私なんかが一緒にいちゃ、ディーノの負担になると思う。




そう考えると、なかなか首を縦に振ることはできない。




「なぁ、俺ってそんな信用ねぇかな?」




『ううん、そういう意味じゃなくて

 ・・・ゴホっ、ゴホっ。』




『おいっ、大丈夫か?』




「あ、ごめん。

 ここ2・3日で急に寒くなったんだよ

 ね、こっち。

 ちょっと風邪気味なのかも、今日は早

 く寝るね。」




『おぉ、ちゃんと暖かくしろよ。

 確か明日休みだったよな?

 ゆっくり寝るんだぞ。』




「はーい。」




私はディーノとの電話を早々に切り上げ、いつもより早めにベッドに入った。







翌日、もう太陽はずいぶん上まで昇っているらしい。




十分な睡眠のおかげで、体調が回復しているのは自分でもよくわかる。




だけど・・・何だろう、この腰にある違和感は。




私はゆっくりと目を開け、腰の方に視線を落とした。




目に入って来たのは・・・。




見覚えのある色鮮やかなタトゥ。




「・・・ディーノ!?」




「おはよ、気分はどうだ?」




『何でいるの!?』




どうやら私のことが心配で、昨夜電話を切ってすぐに、日本に向かってくれたらしい。




そのディーノに後ろから抱きしめられた状態で眠っていた私。




腰に感じた違和感は、ディーノの腕だった。




『なぁ、やっぱイタリアで一緒に住もう

 ぜ。』




ディーノが耳元で囁く。




「・・・でも。」




『俺の負担になりたくないとか思ってん

 だろ?』




「・・・。」




『離れてる方が心配で、仕事も手につ

 かねぇよ。

 現にこうして、何もかも放り出して来ち

 まったわけだし・・・。』




「あ・・・。」




『な?

 だから、一緒に帰ろうな。

 もう断る理由なんてねぇよな。』




ディーノの屈託のない笑顔に、私の顔も思わず綻んだ。




これは、首を縦に振るしかないのかな・・・。







風邪が完全に治ったら荷造りするね。




だから、もう少しだけ待ってて。





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