1/3ﾍﾟｰｼﾞ目 <拍手お礼> 『冬支度』 Ver．ディーノ 「冬は寒いから嫌い。」 あいつがそうポツリと呟いた、去年の冬。 俺は、そんなあいつの為にコートをプレゼントした。 『これで、寒くねぇだろ？』 「うん、ありがと、ディーノ。 ディーノに抱きしめられてるみたいで あったかいよ。 ディーノはお日様だもんね。」 そう言って嬉しそうに笑いながら、俺の金色の髪を指で梳かす、あいつの顔を今でも忘れない。 「冬は寒いから嫌い。」 そしてまた、今年もあいつはポツリと呟いた。 『今年もコート、買うか？』 「・・・もうコートはいらない。」 『どうした？』 「コートよりも、やっぱりディーノに抱き しめて欲しい。 じゃないと、寒くて凍えちゃいそうだ よ。 もうずっと・・・会ってない。」 遠く離れた日本から聞こえる、愛しい恋人の悲痛な声。 雑務が立て込んで、もう半年くらい会えてねぇ。 『・・・わかった。』 そう言いながら、ゆっくりと電話を切った。 本格的な冬が来る前に、必ず迎えに行ってやる。 でも、イタリアの冬も相当なもんだぜ？ 大丈夫か？ まぁ、あいつなら・・・。 「ディーノがいればポカポカあったかい もん♪」 何て言うんだろうけどな。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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