main*庭球

温かいもの。(白金)
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なーなー、白石ーたこ焼き食べたいー!」
凛と響く大きな声。男の子にしては背も低く声も高い。豹柄タンクトップで赤髪の目立つ少年―遠山金太郎は、テニス部の部長で二つ上の先輩、白石蔵ノ介の元に駆け寄る。

「はぁ、今日はもう奢ったったやろ?」
溜め息混じりに呟くも余り嫌がる様子もなく財布を取り出す。
(あー、俺も金ちゃん相手にはとことん甘いわ、)
そんなことを思いながら歩く白石。

「何止まってるん?はよ行こうやー!」
金太郎に声をかけられ我に戻った白石は、金太郎の手を取りたこ焼き屋まで走った。



―「ありがとうございましたー」


金太郎と白石は公園のベンチに腰掛けたこ焼きを食べている。
正確には金太郎が。


「むっちゃ美味しいーなー!やっぱたこ焼きが一番やで!」
幸せそうにたこ焼きを食べる金太郎に思わず笑みが溢れる。
( 口の回りにソースつけて…、)
くすり、と笑えばそのまま金太郎の口の回りのソースを舐め取った。


( 金ちゃんやから、まあ、なんとも思わんねんやろうけどなー)
苦笑を洩らしながら相手を見やると
そこには真っ赤な顔で固まっている金太郎が居た。

白石は金太郎に恋をして居た。
だけどそれは男同士だし、しかも年下でゴンタクレで、純粋で…キスしたってこれが挨拶だと言えば信じるくらいの鈍感な子だ。
その金太郎が自分の行動で顔赤くしていることに驚き目をぱちぱちさせていると金太郎が口を開いた。



「……るん、…き、が、……ん、やん。」

声が小さくて聞き取れない。

「え、えっと、もっかい言って…?」


金太郎は真っ赤な顔のまま叫んだ。

「せやからどうしてくれるん!心臓ドキドキいうて止まらんやん!/」

「っ!」
(この子は俺を殺す気なんやろうか。)
ずっと、想いを寄せていただけあって告白された訳じゃないがそれでも充分幸せだった。
一人で幸せに浸っていると再び金太郎が口を開いた。
「ワイ、ここんとこずっとおかしいねん。白石見るとなんやドキドキするし…他のみんなと仲良うしてたらモヤモヤして……ワイ病気かもしれん、」
恋を知らない金太郎はどうしてなのか、訳が分からなかった。

まさかの金太郎からの告白に白石は死んでもいいと思った。まさにエクスタシーだった。

「金ちゃん、それ、恋の病って言うんやで。俺も金ちゃんとおんなじや。金ちゃん見るとドキドキするし、金ちゃんが他のメンバーと仲良うしてるとモヤモヤする。これを治せるんは金ちゃんだけやねん。ほんで、金ちゃんのを治せるのも俺だけやねん。せやからな、ずっと一緒におらなアカンねん。」

「そうなん?ほなワイずっと一緒に居る!ずっと白石のそばに居る!」

無邪気に笑う金太郎が可愛くて白石は金太郎を、抱き締めた。

すると金太郎は
「なんや、そわそわするけど落ち着くなあ。白石温かい。」
と抱き締め返した。
そんな金太郎に白石は顔の緩みを抑えることが出来ず
「愛してるで、金ちゃん。」
と口付けた。











******************
記念すべき初書きがもうほんと駄文で申し訳ないです;
純粋な金ちゃん可愛いね!想いを寄せる先輩白石にも、きゅんと来ますね白金うまうま。
今後とも当サイトをよろしくお願いいたします!



礼音.
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