main*進撃

気付くのは何時だって、(リヴァペト)
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どれだけ名前を呼んだって、お前はもう目を覚まさない。
今頃気付いた俺を、お前は―――





無惨に散らばる仲間の死体。


自分が自ら選んで結成した特別作戦班。

共に過ごした時間はさほど長くもないが、それでも常に死と隣り合わせの状況下で生きている自分達にとっては、班で過ごした時間はとても大切なものだった。

そんな、班の中で唯一女でで綺麗な顔をしているくせに戦場に立てば男より男前なペトラを、リヴァイの中ではいつの間にか特別な存在になっていた。


だが、それに気付くのにはとても遅すぎたと、目の前にある彼女の死体を見つめながら心の中で叫んだ。


泣きたい時ほど涙は出なくて、どうしようもない想いでいっぱいになった。


いつだって自分を慕ってくれていた、いつでも優しい笑顔で語り掛けてくれた、
彼女はもういないのだと。


「――ペトラ、」



彼女の名前を呼んでも、返事は無い。

いつだって明るく元気な、彼女の声を二度と聴くことは出来ない。

いつも温かった彼女にそっと触れてみると
酷く冷たくて、
もうそこには居ないのだという事を強く物語っていた。


彼女の自分への想いが
周りより特別なことにはとっくに気付いていた。
それでも思いを隠して笑いかける彼女にいつしか自分も惹かれていって、それを知らない振りしていた、自分への罰なのだろうか。

「ペトラ 、 ペトラよ 」



壊れそうな声で名前を呼びながら、もう戻らない愛しい人を強く抱き締め、


「ぺトラ・ラル、とても、美しい名前だ。」

そう呟きながら、そっと口付けた。



――今頃気付いた俺を、お前は……許してくれるだろうか。





















end.



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